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◇Canoso<Canoso>名/集

 光学機器を専らとする企業。キャノソ。
 ≪解説≫
 キャノソは地球時代からの光学機器メーカーで、医療・一般を問わずにカメラレレンズを中心とした開発を行ってきた。特に独創的なデザインやコンセプトの商品を展開し、常に時代の新たな息吹を感じさせてきた。宇宙開発が進むにつれ宇宙船などの光学機器としても盛んに採用されるようになった。
 現在の事業は映像機器全般の開発で、生体レンズの開発などでは業界の先頭に立つ。また、近年ではF*M(Final Media)などの情報記録メディアなどの開発などにも力を入れ、現在はその上位規格であるF*MU(Final Media U)がデファクトスタンダードとして民生・業務・放送分野を問わず使用されている。
 

◇MMRC<Martian Military-power Restraint Council>名/集

 火星軍事力抑止機構。非政府組織。
 ≪解説≫
 NGOは言うまでもなく非政府組織またはそれを支援する組織のことで非営利活動を行う民間組織のことである。その中でも最大規模の組織がMMRCである。
 2280年頃から火星政府の軍事力増強が開始されたが、これは当時、ハイメルス=ラッセンが土星帝國の建国を宣言したためで、人類の歴史上の帝国のイメージを従来通り、土星帝國に重ね合わせた場合それは人類全体の恐怖の対象となった。
 ところが帝国は当時軍隊を持たず、絶えず外交折衝でその国際的立場を築いていった。
 しかし、火星政府は土星帝國侵攻の予防策としてその軍事力の増強を続けその軍事機構は肥大化していった。
 これに抑止力として誕生したのがMMRCで火星軍とは完全に独立した武力を保有し、また独自の機構での兵員育成を行っている。全人類地球脱出計画の前後、次々とテラフォーミングと独立国家の建国が行われたが、その軍事力は防衛を行う程度の微々たるもので、さらに2356年のウラヌサリア帝國内のクーデターにより、当時の政権を打倒した現在の第五代皇帝が至尊の地位を戴くと、同時に「領土不拡張宣言」を宣告し事実上侵略的懸念は火星に対して無くなった。
 火星政府もこれ以上の軍事力増強を無用としたためMMRCの活動や存在も見直される必要に迫られた。
 しかし、MMRCの構成員の70%以上が植民地出身者により構成されており日増しに火星中央政府と対立を深めていた当時、その解散は政治的にも感情的にもあり得ず台頭し続けている。
 国家治安維持戦争が勃発後は積極的な協力がMMRCから火星軍にされ、現在の火星の軍事的優勢に大きく貢献している。
 
◇P/Tエンジン<Phase Transition Engin>名/技

 主として宇宙船に搭載される主力エンジン。
 ≪解説≫
 2028年の核融合炉点火の成功から始まった人類の宇宙への大進出時代は、その後300年以上続いた。人口の増加よりも遥かに急速に広まった宇宙開発と宇宙への人類の流出は、著しく地球の政治経済構造を乱した。
 次第に宇宙へ人類活動の中心が移り、地球に存在した無数の国家はその生き残りを計ろうとした。火星や木星圏に新たに飛拡領を設けて国家の一部を宇宙に移そうとした国や、併合や連合化して国家力の拡大を図る国家など地球上国家の分離/拡大再編成が相次いだ。
 対消滅炉の実用化以降は外宇宙への探索が本格化し、開発の容易な惑星の探索もなされるようになった。
 火星の独立、木星圏の拡大、地球上での超大型国家連合の台頭が経済的弱小国を生み出した。2265年のイスラム連合のウクライナ侵攻から始まったとされる第三次世界大戦は2396年の縮退爆弾の暴走により最悪の結末を迎えるが、その戦争の最中にあっても歴史的発明が後を絶たなかった。
 2295年、アキヒロ=カワシマを中心とした研究チームがフェイズ・トランジション機関の開発に成功し、次世代エネルギー機関としの期待が高まった。
 しかし、地球で進められていたこのP/Tエンジンの研究は翌年の縮退爆弾の暴走によりその研究成果もカワシマ博士と共にその重要部分がほぼ全て失われた。
 その後、全人類脱出計画、植民地の拡大などの全人類的混乱が続いたため、P/Tエンジンの再開発は行き詰まりをみせた。そして再びその開発に成功するのに約半世紀を費やした。
 
 P/Tエンジンは従来の物質転換型機関と大きく異なり、特定座標の真空空間を相転移させてそこに発生するエネルギーを利用するものである。
 物理の法則は物質量をあるゲージ(定規)で測って数値化した数字の関係として与えられる。ゲージの取り方は任意であるため、時空の各点でゲージの取り方を任意に変更しても数時間の関係は保たれるべきである。そのゲージの取り方を変えても成立する形式の法則をゲージの変換に対して不変な法則、あるいはゲージ対称性を有するという。この不変性を保証するには、各点でのゲージの取り方を隣接した時空点に知らせる場がなくてはならない。それがゲージ場である。4つの力(重力・電磁力・強い力・弱い力)を媒介するのはゲージ場の量子でゲージ粒子という(ゲージ理論)。
 一般に相転移させた真空ではゲージ対称性が破れる。そして対称性の破れを起こした真空中ではゲージ粒子は質量を持つように振る舞う。
 P/Tエンジンは相転移によってエネルギーをもったゲージ粒子を第三世代型のエネルギーエリミナネータを利用して直接電気エネルギーを抽出する機関である。

 2359年にロットヴァイル重工の開発陣が世界に先駆けて実用型P/Tエンジンを開発。2365年に発表した超弩級戦艦プロテウスにに搭載し宇宙戦艦機関に革命をもたらした。特に重力制御技術が大幅に改善され、艦全体に均等な重力を発生させられるようになった。しかし、P/Tエンジンは同時に膨大な余剰エネルギーを発生させるため余剰分は熱に転換させて放熱翼から宇宙空間に輻射させている。

 現在は空間相転移型と言われるP/T機関が使用されているが、各国共に時関相転移型の開発を目指して研究競争が続いている。

◇SONY<SONY>名/集

 世界的電気機器メーカ。ソナイ。
 ≪解説≫
 20世紀の中期、アジアと言われる地域の小国から半世紀をかけずして世界規模の電気機器メーカーとなったのが「SONY」である。
 一般用家電から放送用機器まで幅広く手がけ、SONYグループはそれのみならず音楽、通信分野にも広く展開していき、2089年の火星経済地域にいち早く家電メーカーとして参入したのがSONYであった。
 2235年より始まったトランスポートゲート計画にも参入しTPGの中核部品でもある「JEGA@23y-y素子」の研究と開発もSONYの研究グループによるものであり、現在のTPGのほぼ全基にSONY製の素子が使用されている。
 本来の生産分野である総合情報分野では、2035年に「エアリス」を開発し現在使用されているUSG規格のディスプレーは全てそれが基礎規格となっている。
 SONYは20世紀末期より「くるくるピッピッ」でおなじみのジョクダイアルを採用し始め、その後の製品には全てと言っていいほど採用されており、現在、軍で使用されている携帯端末SNisはその集大成とも言われている。
 このようにSONYは将来的にも有効な製品開発を創設から現在に至るまで続けてきており、「SONY党」と言われるファンが存在するほどに消費者から支持を受けている電気機器メーカーである。  


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