The Single Flagship TAMAKAZURA
Plan Room
THE FUTURES WATCH FOR HOPE, AND THEN HOPE IS WITH US.
One war broke out in 2366, the sun system. It is the result thing which is trivial for the history of the human race but for the people in the those days, it is an important event.

タマカヅラの教育制度

S「………。 雅人君が来ない。やっぱりタマカヅラがクランクインしたから忙しいのかな…。じゃぁ、総指揮たる私は何で暇なんだ??」
声「えっと、総指揮の人はこちらにいますか?」
S「! あ、はい。こっちですが…」 
声「お、いたいた。どうも、雅人の代理で今日からこちらに入らせてもらう遠野香具弥です」
S「おお、これはさよジュピの香具弥君ではないか」
香具弥(以下、K)「どうも、お久しぶりです」
S「お疲れさま。無事さよジュピも終わって良かったね〜」
K「えぇ、全くです」
S「ところで雅人君の代理人ということだが…?」
K「あっちもクランクインで忙しいですからね。そこで、さよジュピでもキャラクター人気ナンバーワンの俺が、しがない企画室にゲストとして顔をみせる事になったのです!」
S「なんだ、しがないとは! だいたい何故おまえがNo.1なんだ。少なくとも私はトロファンだぞ!」
K「っ! トロちゃんも良いですけどね…。そうそう、トロちゃんがメイクの猫耳を外したところ見たことあります?」
S「当たり前じゃないか!」
K「むふふ…」
二人共「いいよな〜〜っ」
S「……、ゲフゲフ。ところで、今回は何の話をしようかな?」
K「そうですね。さよジュピと言えば学園物ですよね」
S「フムフム」
K「そして、エンディングとして俺の行く先は教師の道ですから、さよジュピの世界…、まぁ厳密にはタマカヅラの世界の教育制度っていうのを見ていくのが良いんじゃないでしょうか?」
S「なるほど。確かにさよジュピの舞台であったドリトルハイスクールのカリキュラムは特殊な物だったから、その種明かしをするのも良いかもね」
K「そうそう。俺達は現代の日本で言うところの高校生なのに、授業を見る限り大学っぽい。しかも、結構高度な話をしている。トロは天才という設定だから良いとしとしても、ごく普通っぽい葉月ですら量子力学の講義を普通に受けている」
S「まぁ、現在では考えられないことだね。もっともあの量子力学の授業は『概論』だから皆が想像しているほどには難しくないかな?」
K「そうにしても、やっぱり大学っぽいじゃないですか?」
S「現代で言う高校は、すでに大学のような方針で作ってあって、受講科目は生徒が自由に決めらる。その上、明確な文理分別を行っていない」
K「つまり、必須科目さえ取れば好きな科目を勉強できるという」
S「そうそう、ある程度の必須は決まっている。そんなところも大学っぽい。そして基層であっても高校であっても文系・理系といった無意味なクラス分けや、垣根は存在させていない。あくまでも選択権は生徒にあるようになっている」
K「つまり、最初からクラス分けは無いって事か。学校行事とかはどうなるんだろう?」
S「たとえば、ゼミがあったりとかかな? あえて言うならゼミが高校とかのホームルームに近い」
K「なるほど。あともう一つ作中で気になる言葉が…」
S「『基層学校』って奴だね。基層は8年から9年ぐらい。でも、基層にあがるのは今の小学校に上がるよりも遅い」
K「もっと根元的な基礎教育カリキュラムがあるわけだな。3歳から5年間。今の幼稚園に当たるような教育施設が」
S「まぁ、教育制度は比較的自由な選択があると思う。結構色々な方法で最終的には大学を目指せるんじゃないかな? だから目安は3歳ぐらいからってことで、いわゆる幼稚園のような機関へ行く」
K「そして、その新しい教育システムのために新しい教職免許制度がある、と」
S「そうそう。そして、その免許を香具弥君は取ろうとしているわけだね」
K「この時代の教員免許には一種A級、一種B級、二種A級、二種B級の4種類がある。現代の日本で、相当するのは二種B級のみ」
S「その、二種とかA級の説明をしてもらえるかな?」
K「そうですね。二種B級は、現在の高校の先生と大学の教授の合の子って位置づけで、自分の専門科目への知識と、教授する技術とクラス運営(ゼミ運営)の基礎を勉強したら取得できる資格。だから、結構簡単に取れる免許。勉強の片手間でも何とか、みたいな」
S「なるほど」
K「だから二種Bは、現在の教員免許よりちょっと楽、と考えてもらって結構。教育実習は2週間程度、模擬授業を何度かする程度だし。そういう意味でも、基層学校以上は結構ドライなのかも。無理矢理誰かが委員になったりしないから。ある一つの目的を持った集団でクラス(ゼミ)が形成され、そこで学校行事とかにも参加する。生徒の自主性を促すような制度といえるのかな」
S「まぁ、これはあくまでも火星の方針なんだけど、何処もよく似た制度を取り入れているはず。発祥はウラヌサリアあたりのような気がしますが(笑)」
K「それはありえそう。いい教育なくしていい人材は生まれない。…変な話、教育制度がしっかりしていないのはおかしいと思いますよ、タマカヅラの世界の場合。だって、あんだけ発展を遂げるには、それを育てる土壌がしっかりしてないとおかしいと思いますから」
S「ウラヌサリアは極端な話、企業が国家体になったようなものだから、良い教育を修了した人材が欲しい。初めは企業内の託児所みたいなノリだったのかも。それがやがて教育制度化した…」
K「免許の話に戻ると、では二種A級は何の教師だ?と言われると、基層学校以前の教育施設の先生な訳です。幼稚園の先生みたいなもんだけど、今の幼稚園とはひと味もふた味も違う。子供に技術を教える場ではなく、あくまでも知的好奇心を促す場所であるといえる。お遊戯などは別だけど、室内で行う授業はせいぜい10人単位くらいで、ディスカッションをするという形式。上手く説明できないな…」
S「とにかくも、自分の考えていることを言語化する方法を身につけ、かつ大らかに育て…というかんじですかね」
K「そうそう。例えば、1年生ってアサガオ育てて観察日記付けさせるでしょう? でも、何を育てるかと言うところから皆で決める。それで結局アサガオに行き着いたとしても、何故アサガオなのか、というのをみんな納得している。その『何故そうなのか』を自分たちで見つけるってのが重要なわけ」
S「確かに高校…場合によっては大学で初めて、研究対象を自分で決めるような現代だからね。『なぜ』を育てるにはあまりにも不具合の多いのが現代のやり方。『なぜ』の起点を大人が子供から奪ってしまって、代行してしまう。そして、大人たちは自分達が行きすぎた代行をしていることに全然気がついていない。そして想像力の膨らまない社会は、なかなか発展しない。だから、なかなか必要な方向に変わらない。…悪循環ですね」
K「そうそう。まず起点から悪循環は断ち切る必要がある。まあ、自分の思っていることをYES/NOでもはっきり言える、その理由を伝えられる。物事に優先順位を付けられる。賢明な判断力を身につける。すごく抽象的だけど、物心ついた頃にそれをしっかり形成させる補助をするのが、二種A級の教師達なわけ。知的好奇心さえあれば、数学だろうが外国語だろうが哲学だろうが、何だって効率よく修得できるってのがタマカヅラの世界での基本理念なのかな。ABC読めるより『一緒に遊ぼうぜ』って言える方が重要っていう。…まあ、これは基層学校以上の施設が充実しているから出来る芸当なんだろうけど。…そういう意味ですごくいい循環な訳だ、24世紀の教育は」
S「なるほどね。二種とはいえ、大変に責任重大だね」
K「二種A級は、まず学科のテストを受けなければならない。これは独学でやるにはかなり大変なレベル。高校や大学に二種A用ゼミがあるくらいで。その後一年の実習を受けて免許が取得できる。看護婦の免許並に大変な訳。実習以外は、特に決められたカリキュラムを通らなくてもいいっていうのが違いなだけで」
S「やはり実践が重視さると。それでは一種の人たちとは、どういった役目があるのだろうか?」
K「一種は単に、二種の上位版。筆記テストと模擬授業と論文で資格が取れる、いわば名誉免許。これがないと一応学校の責任者になれない…つまり出世できない。だから、一種Bと二種Aを持っている人も居るのよ。そういうのは少ないけど。そして当然、教師の世界が年功序列で無くなっているわけですね」
S「そうすると、基層学校はどのクラスの教員が配置されるのかな?」
K「基層学校以上は二種B。それ以前の基礎教育施設(3〜7歳の五年間)は二種A。…二種AとBは…厳密には上位互換は無くて自動車と二輪の免許みたいなもの。二種A持っていても基層学校の先生にはなれない。ただ、A持っている人はB取るのがすごく楽。教育論的なカリキュラムはすっとばして、専門科目だけ取ればいいと。専門科目っていっても、そこは大学レベルから基層学校レベルまで取りそろえてある。だから、高校で二種B取った人は19歳で基層学校の先生とか出来る。流石に大学の先生は無理だけど(専門がそのレベルクリアできていれば問題なし)」
S「こうしてみてみると、学ぶ側にしても、教える側にしても、すごく選択の幅があるね。このやり方が主流になったのはやはり第二次方舟計画以降かな。様々な習慣を持った人々が、一所に集まってきて、かつ効率的に普遍的に教育して行く必要が出てきたわけだから。そうすると、その混乱の中から、画期的な全く新しい制度を見つけ確立するのは難しい。やはりウラヌサリアが立てていた制度を流用したと考えるべきでしょうかね」
K「ウラヌサリアは経済を中心とした国家として成功していたし、…なんというか、結構ドライ? この教育制度も結構勝手気ままでドライですよね。ウラヌサリアの変な意味『真の意味での効率重視』ってのをまるまる持ってきたと考えるべきいうか。でもそれなりに、人材と施設と社会の安定が必要。だから、地球難民圏や木星圏では…この教育受けている人ってのは割合低いと考えられますね、火星に比べると。だから、香具弥…俺のしようとしたことは…社会福祉すら受けられない処に、無償で社会が与えるべき教育を施そうとしたというか。小さな種だけど」
S「ゲーム中でほんのわずかに垣間見られた香具弥の志には、実はこんなに深い裏事情があったわけですね。本日は有り難うございました。」
K「どうも…って、もう終わりなんですか?」
S「今回はね」


教育制度設定:Hiroya Hojyo
教職免許制度設定:Haruka Yamate





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