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◇ハイメルス=ラッセン(2224〜2294)<Hymels Russen>名/人

 初代ウラヌサリア帝國皇帝(2283〜2286)。ロットヴァイル重工会長。
 《解説》
 ハイメルス=ラッセンは地球でも1、2位を争うロットヴァイル重工の経営者であった。2261年に彼はロットヴァイル重工の資本の大半を土星衛星のテラフォーミングに投資し新工業圏の建設を図ろうとした。2273年にココモ工業を合併しエルステーノ造船と提携し、当時実験テストが行われたばかりのトランスポートゲートを使用した大規模で画期的なテラフォーム法を開発し、短期間にそれら衛星群の地球環境化に成功。
 2283年、彼はタイタンに帝政を中核とした民主−帝国制を敷いた土星帝国の建国を宣言したのだが、これは経済学者チャオ=アルウォールの帝政経済論を実際に実行したに過ぎないと彼は晩年に出した回想録で述べている。
 完全に民主主義一色であった人類社会としては歴史的教訓からもその建国を認める訳にはいかなかったのだが、当時世界規模の戦争中であった地球側にはそれを阻止するだけの余力はなく、また火星政府はエルステーノ造船の絡みにより様々な思惑の末、容認する結果となった。
 その3年後ハイメルスは息子のウィリアムに皇帝の座を譲位。これは当時の人々を驚かせたが、元々政治的、経済的施策はウィリアムが構築したもので経済的建国の役目を終えたハイメルスが息子にその後を委ねたのは当然のことであった。

◇ベルダンディ<Planet Beldamdy>名/星

 ユグドラシル星系第三惑星、またはそこに居住する者。
 《解説》
 惑星ベルダンディは人類の居住する惑星の中でも異色を放つ星である。
 2313年、テラフォーミングにおける人類適正化方式を提唱していたメラル=アルラシド博士を中心にロス248星系に向けて移民船団が出帆したが、その移民船団はトランスポート中に消息をたつ。43年後の2356年に船団より通信が入り2360年に再開を果たしたがトランスポートの影響で船団は230年前に跳ばされ、現在に至っており、接触を果たしたベルダンディの人々は、船団の子孫たちであった。彼らはアルラシド博士の計画に基づき惑星環境に適した遺伝子改良を受けた人々の末裔であり、また文化形態も独特の発展を果たしていた。
 ベルダンディの人々は大きく3種類に分類される。エルフ種、ビースト種、エンジェル種の3種である。そのそれぞれが特殊な技能を持ち科学技術にほとんど頼らない生活を営んでいる。
 ベルダンディには彼らの移住する以前より生命が発生しており、その中でも「ドラゴン」といわれる生物は知能を持つといわれているが確認はされていない。

 惑星ベルダンディは赤道半径5779キロの天体で自転周期26.7時間、公転周期約461日の地球型惑星で衛星を1つ持つ。液体の水をもち地表の17%が陸地で一つの大陸と無数の島々からなる。

[参照]ユグドラシル(星系)


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